
脈診(みゃくしん)
手首の脈を指で触れて、その強さ・速さ・深さ・リズムを観察します。
速い脈/遅い脈 → 体の熱・冷えの状態
強い脈/弱い脈 → 体力や気血の充実度
浮く脈/沈む脈 → 表面的な症状か、体の奥の問題か
これにより「体力が落ちているか」「炎症や冷えがあるか」といった全体像を把握できます。
舌診(ぜっしん)
舌の色・形・苔(舌の表面についたコケのような部分)を観察します。
舌の色:赤い→熱がこもる/白っぽい→冷えや血不足
舌の形:むくみ→水分代謝の低下/痩せて細い→栄養不足や虚弱
舌苔:厚い→胃腸に余分な熱や湿気/薄い→正常/剥がれている→体力低下
舌は「内臓の鏡」とも言われ、消化器や全身状態を映す大事な指標です。
腹診(ふくしん)
お腹を軽く押して、張りや硬さ・冷え・圧痛を確認します。
みぞおちの硬さ → ストレスや胃の不調
おへその周りの冷え → 血流不足や内臓機能の低下
下腹部の張りや圧痛 → 消化器や婦人科系の不調
お腹は体の中心なので、全身の状態を反映しやすく、治療方針を立てる大きな手がかりになります。
まとめ
鍼灸院のカウンセリングでは、脈・舌・お腹を総合的に診ることで、「痛みやしびれの背景にある全身のバランス」を把握します。患者さん自身も気づいていない体のサインを読み取り、より効果的な治療につなげられるのが、鍼灸独自の特徴です。
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